【医療・海外】海外での上手な受診の仕方 〜その2 外来受診と入院〜
海外の上手な受診の仕方の中で、今回は外来受診や救急外来、入院の流れやその方法をご紹介します。
外来の受診
風邪や調子が悪くなった時、怪我で受診をする際の多くは外来の受診です。
その中での流れをご紹介します。
1 予約
海外の医療施設の多くは初診から予約制となります。
また、以前お話しをしたオープンシステムの為に診察を希望する医師の予約を取らないと行けません。
予約する際に必要な事は
- 受診する医師の名前(わからなければ担当者に確認する)
- 希望日
- 医療保険の種類を伝えて使用可能かを確認
上記を確認すると良いでしょう。
2 診察
診察日には早めに受付を済ませておきます。
医師によっては多くの病院を掛け持ちをしたりしている医師もいる為、待つことになるケースが多いです。
タイでも時間通りに診療がスタートするケースはほぼ無く待つ時間が長くなります。
医師との診察の際には、通訳に頼るだけで無く、症状をボディランゲージを用いて伝えるようにしましょう。
(例)右膝が痛い時は、しっかり右の膝を指差して痛いと言う。言葉だけだと、冗談と思われるかもしれないが右左を間違えたりすることもある。
症状の経過を事前にまとめた物を使って説明したり、納得するまで聞き直したりしましょう。
3 検査
個人のクリニックなどの場合は、レントゲンなどの設備が整っていない場合が多いです。
そのケースの場合は、大きな私立の病院への紹介状を書いてもらいましょう。
病院の場合は施設内の各検査場に移動しますが、検査室は病院とは違う別会社が行なっているケースもあります。
また、セカンドオピニオンなどの為にもレントゲンやMRIなどの検査結果の持ち出しが可能かを聞いてみましょう。
場合によっては、レントゲンを写真撮っても良いかなど伺ってみましょう。
4 会計
診察、検査が全て終了すると会計です。
医療費の領収書が渡されますが、その医療費の内訳は
- 医師の診察費
- 病院の施設利用料金
- 各種検査代
- 薬代
- 治療代
などが記載されています。
どの様な治療費用の内訳だったかを、キャッシュレスの方でも一度は確認してください。
会計も、最後に一括する制度であったり、各検査場にて毎回支払ったりするなど国によっても違います。
私の経験ではタイでは一括、モンゴルでは各検査場にての支払いシステムでした。
支払い方法に関しては、加入している医療保険にもよりますが大きく分けて
- 立替払い
- キャッシュレス
の2パターンがあります。
会社の福利厚生で各社保険の種類が異なるので、確認が必要です。
立替払いの場合は、必ず領収書を保管し後日保険会社に請求します。
キャッシュレスの場合は、保険カードなどで特定出来れば自動的に保険会社に請求が回ります。保険でカバーできない場合医療費は後日に請求されます。
5 薬局
日本では院外処方が一般化しています。
海外でも院外処方を採用しているところが多いでしょう。
タイなどでは、院内処方が多いですが至る所に薬局が存在し、院内で処方されるのと同様の薬を薬局で安価に手に入れることが出来ます。
救急外来の受診
日本の感覚で行くと、救急外来は夜間や休日での受診です。
しかし海外では日常的に用いられており、突然の風邪や腹痛、怪我などの受診で予約がない場合は全てが救急外来になります。
救急外来は病院や地域の医療センターにて24時間可能です。
救急の専門医が待機していることもありますが、ほとんどは経験の少ない若い医師が対応することが多いです。
もし、重篤な病気などの場合は専門医を紹介してくれます。
このようなケースがあるために、医療を受ける前には事前に調べる必要があります。
また、症状が重い場合は救急車を利用する事になりますが、海外では日本のように公的な救急搬送のシステムはありません。
高額になるか、自分たちで病院に何らかの手段で運ぶ必要があります。
入院について
入院時には基本的には保証金(デポジット)を納める必要があります。
病棟では主治医の元、若手の医師が診療に当たることが多いでしょう。
病棟での生活は日本と大差はありませんが、食事の選択や家族の付き添いが出来るようにホテルのような環境を作っています。
タイでは、一族が全員泊まれるように個室ではとても広いスペースや待合をつくているところもあります。
基本的には、入院費用を取るためのビジネスとして入院を必要としないケースでも、入院を勧められたりもします。
入院期間は短いケースが多いです。
おわりに
以上のように、ある程度緊急を要する病気でなければ、事前に医師の情報などを集めておいて予約をする形が一般になります。
救急の場合は、専門性が無かったり、経験が少ない医師の為に誤診などもあります。
そのようなケースもあるので、受診をする際も患者側は医療に関する知識を身につけて、上手に医療を活用しなければいけません。